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2007 年度 実績報告書

藻類細胞アレイバイオセンサーの開発と水質毒性評価への応用

研究課題

研究課題/領域番号 19850026
研究機関東京理科大学

研究代表者

四反田 功  東京理科大学, 理工学部工業化学科, 助教 (70434024)

キーワード環境分析 / バイオセンサー / 藻類細胞
研究概要

従来の細胞バイオセンサーは,分子認識素子である細胞が1種類であるため,農薬,有機溶剤,殺虫剤などの毒性作用が異なる物質の毒性強度を個別に測ることは困難であった.一方,細胞の化学物質に対する感受性が種の違いや,種内の系統の違いによって大きく異なることはよく知られている.そこで,複数種類の細胞をスクリーン印刷技術によって作製したアレイ電極上に固定化したセンシングデバイスを作製すれば,複数の毒性や濃度を評価することができるようになると考えられる.そこで,本研究は,複数種類の藻類細胞の光合成活性を迅速且つ高感度に検出可能なセンサーアレイシステムの開発を目的とした.
アルギン酸ゲルを固定化担体として用いてカーボン電極上に藻類細胞を直接固定したセンサーを作成することに成功した.藻類の光合成による酸素発生を電気化学的にモニタリングし,化学物質に対する毒性試験を行った.化学物質については,アトラジン(除草剤)を用いた.濃度-光合成阻害率曲線を作成し,50%光合成活性阻害濃度を算出したところ5μMとなった.このセンサーの測定時間は5分程度で,従来の光合成活性計測型センサーと比べて5倍程度向上した.また,従来の成長阻害に基づくアッセイ法との間に良い相関がみられた.次に,藻類細胞を印刷によって電極上に固定する方法を確立した.藻類インクを調製し,細胞の生理活性を保持したまま電極上に印刷することに成功した.印刷法を用いることで,藻類薄膜を電極上に均-に再現性良く固定化することが可能となった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Toxicity Test of Amperometric Screen-printing Algal Biosensor with Flow Injection Analysis2008

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Takamatsu, Isao Shitanda, Masayuki Itagaki, Kunihiro Watanabe
    • 雑誌名

      Chemical Sensors 24

      ページ: 88-90

  • [学会発表] ボルボックスの走光性による生物対流変化の電気化学的評価2008

    • 著者名/発表者名
      石崎 浩司, 四反田 功, 板垣 昌幸, 渡邉 邦洋
    • 学会等名
      電気化学会第75回大会
    • 発表場所
      山梨大学
    • 年月日
      2008-03-31
  • [学会発表] 藻類細胞バイオセンサーのスクリーン印刷による作製とFIAによる評価2008

    • 著者名/発表者名
      高松聡之, 四反田功, 板垣昌幸, 渡辺邦洋
    • 学会等名
      電気化学会第75回大会
    • 発表場所
      山梨大学
    • 年月日
      2008-03-29
  • [学会発表] スクリーン印刷法による藻類細胞バイオセンサーの作製と評価2007

    • 著者名/発表者名
      高松聡之, 四反田功, 板垣昌幸, 渡辺邦洋
    • 学会等名
      日本分析化学会第56年会
    • 発表場所
      徳島大学
    • 年月日
      2007-09-21

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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