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2007 年度 実績報告書

共鳴X線光電子分光法による分子クラスターの電子状態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19850029
研究機関分子科学研究所

研究代表者

長坂 将成  分子科学研究所, 光分子科学研究領域, 助教 (90455212)

キーワード分子クラスター / 共鳴X線光電子分光法 / X線吸収分光法 / 希ガス / 飛行時間型質量分析計
研究概要

数個の分子が集合して形成するクラスターは、単独の分子で構成される気体と無数の分子が周期構造を形成する固体の中間の状態であり、気体や固体では見られない特徴的な電子状態を示す。本研究では希ガスであるクリプトンのクラスターを作成して、その共鳴光電子分光測定を極端紫外光研究施設(UVSOR)の軟X線ビームラインBL3Uにおいて行った。まずクラスターのX線吸収分光測定を行うために必要な飛行時間型質量分析計を作成した。そしてクラスターにX線を照射してイオン化して、その時のダイマーイオンを飛行時間型質量分析計で観測するのを、X線エネルギーを変えながら行うことにより、クリプトンクラスターのX線吸収スペクトルを得た。この結果、ガスの状態では見られない新たなピークを観測した。次に励起X線エネルギーを吸収スペクトルで得られたクフスターのピーク位置に合わせることにより、共鳴オージェ電子分光測定を、半球型電子分光器を用いて行った。その結果、クラスター由来のピーク位置が同じ状態に属するガスのピーク位置とずれることが分かった。またガズのスペグトルでは見られなかった新たなピークも観測された。クラスターにはバルク部分と表面部分があるが、励起する箇所を変えた共鳴オージェ電子分光測定を行い、電子状態のバルクと表面における違いについても調べた。現在これらの測定結果をまとめて、学術誌に投稿ずる準備を始めている。また得られた成果は国際会議においても発表する予定である。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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