研究概要 |
WebGIS開発については,申請者による平成18年度までの研究成果と課題を整理し,本研究課題で開発するWebGISの開発方針と開発要件を明確化した。一方,新たに開発を試みる(1)延焼危険性評価機能,(2)防災アクティビティ評価機能,(3)人的防災力評価機能,(4)防災対策立案支援機能,(5)地域点検マップづくり支援機能の各新機能の核となる基礎技術開発を進めた。(1)については評価手法の原案をまとめ,現実市街地への適用により評価結果例を得ることができた。(2)については次頁研究発表に示すとおり論文にまとめ発表し,(3)については査読付きの論文に投稿した。(4)と(5)については基礎的技術開発の研究を行い,その成果を基に機能の試作版を開発した。この試作版を防災まちづくりの現場で活用する実証実験を,2007年9月に愛知県豊橋市山田地区と,2007年9月と10月に愛知県田原市赤羽根地区,そして2007年12月〜2008年3月まで豊橋市二川地区において実施し,それぞれの機能の成果と課題を得ている。現在は,全機能を統合するための開発の基本方針・課題を検討し,その結果を踏まえ,WebGISのプロトタイプを進めている。 プランニング手法開発については,これまでの研究成果を基に,プランニング手法の基本理念や方針の検討・整理を行った。この結果と研究対象地区の防災まちづくりに対する状況を踏まえながら,プランニング手法の原案を具体化した。そして,具体化された手法の原案を対象地区の防災まちづくり活動で試用し,手法を活用した実践活動を調査(活動による地元の状況変化,問題等)した。その結果を基に,手法の効果や課題を明らかにし,課題を改善するための検討を行った。 以上の成果をまとめ,WebGIS開発とプランニング手法開発の成果・課題を明らかにし,次年度に取り組む開発の方向性・内容を検討した。
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