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2008 年度 実績報告書

固気流動層の流動化制御による乾式比重分離技術の高精度化

研究課題

研究課題/領域番号 19860054
研究機関岡山大学

研究代表者

吉田 幹生  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助教 (60444650)

キーワード固気流動層 / 乾式分離 / リサイクル / 流動化制御 / 空気分散器 / 圧力損失 / 物体浮沈
研究概要

固気流動層による乾式比重分離において,これでは粒径範囲の狭い流動化粒子を用いてきたが,実用化の際には低コスト化を目的として分級操作をしていない粒径範囲の広い安価な粒子を用いることが期待される。層内流れを出来るだけ抑制したい点から,流動化強度を弱く設定したいが,流動化強度が弱すぎると,小さな粒径の粒子が上層,大きな粒径の粒子が下層にそれぞれ多く存在する粒度偏析が生じる。このとき,上層の小粒径の粒子は軽いため層膨張しやすいのに対して,下層の大粒径の粒子は層膨張しにくいため,上下層で見掛け比重の差が生じ,分離精度の低下を引き起こすと考えられる。そこで,層内の流動化強度が偏析状態および物体浮沈に及ぼす影響を検討した。
流動化粒子には100-600μmの未分級の砂を用いた。浮沈させる物体として比重が0.96-1.40の範囲で比重間隔が0.02の比重調節球(直径3.75cm)を用いた。流動化強度が弱い場合は粒度偏析が生じることにより,上層と下層で見掛け比重の差が生じた。これにより分離精度が低下した。一方,流動化強度が強い場合は,流動化が激しすぎて物体の浮沈が安定せず,分離精度が低下することが判明した。したがって,未分級の砂を流動化粒子に採用する場合には,偏析と流動化の激しさの両者を抑制可能な適度な流動化強度に設定することが重要であることが明らかとなった。また,これらの知見を生かして,未分級の砂を流動化粒子として廃プラスチックから塩素含有プラスチックの除去を試みた結果,高精度に除去できることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 固気流動層内での物体浮沈に及ぼす粒度偏析と物体投入高さの影響2009

    • 著者名/発表者名
      吉田 幹生
    • 雑誌名

      化学工学論文集 35

      ページ: 216-220

    • 査読あり
  • [学会発表] 乾式比重分離の安定性に及ぼす分離対象物体サイズの影響2008

    • 著者名/発表者名
      吉田 幹生
    • 学会等名
      第46回 粉体に関する討論会
    • 発表場所
      奈良県 新公会堂
    • 年月日
      2008-12-03
  • [学会発表] 未分級の流動化粉体を用いたシュレッダーダストからの塩素含有プラスチックの乾式比重分離2008

    • 著者名/発表者名
      吉田 幹生
    • 学会等名
      粉体工学会 第44回 夏期シンポジウム
    • 発表場所
      京都府 関西セミナーハウス
    • 年月日
      2008-08-12

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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