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2007 年度 実績報告書

システム同定理論を用いた補償入力の生成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19860067
研究機関東京理科大学

研究代表者

新田 益大  東京理科大学, 工学部, 助教 (20453821)

キーワードシステム同定 / 補償入力 / 部分空間同定法 / 過渡応答整形
研究概要

制御器が予期した通りの性能を発揮しないとき,通常は制御器の再設計が行われる.しかし制御器が組み込まれた後で改変することは容易ではないので,外部から補助的な信号を印加することで,システム全体として設計仕様を満足させるような技術を開発する.システムのモデルが既知のときは2自由度制御系などの方法が知られているが,本研究ではシステムが未知の場合を取り扱っている点が特徴である.
未知システムの性能を,入力信号を補償するという観点で改善するには,まず未知システムがどのような過渡特性を有するのかを調べる必要がある.そこでシステムに一度,検査信号を印加して出力特性としての信号を取得する.こうして得られた入出力信号を用いて構成したHankel行列に対してLQ分解を施すことで,一対の入出力信号から複数の入出力信号対を生成することが可能となった.さまざまな検査信号を印加して出力信号を取得する方法でも同様の結果が得られるが,制御対象が未知なのでシステムを複数回攪乱することは好ましいとは言えない.しかし,提案した手法を用いれば必要最低限の一回のみの試験で,複数の試験を行ったのと同様の結果を得ることができるになった.
一方,線形システムの性質としてある入力の線形和を入力すると,出力はそれらによる応答の線形和となることが知られている.システムの出力が既定の値を満たさないとき,既定値との差によって補償すべき波形を決定することができる.この出力波形を計算機上で生成した入出力信号対の出力信号の線形和で構成すれば,それから印加すべき補償入力を逆算することが可能となる.そこで信号を足し合わせる割合を,線形計画法を用いた最適化によって決定し,その割合によって補償入力を生成する方法を採用した.
これらの方法の有効性をMATLABを用いた数値シミュレーションで確認した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Design of Compensation Input Based on LQ Decomposition in N4SID Method2007

    • 著者名/発表者名
      新田 益大
    • 学会等名
      SICE Annual Conference 2007
    • 発表場所
      香川県・香川大学
    • 年月日
      2007-09-20

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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