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2008 年度 実績報告書

ガイダンス分子の情報伝達におけるRasファミリーの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 19870012
研究機関京都大学

研究代表者

生沼 泉  京都大学, 生命科学研究科, 助教 (40452297)

キーワードR-Ras / Plexin / ガイダンス因子 / semaphorin / integrin
研究概要

((1) R-Rasによるインテグリン活性化に関わる分子の解析)Rasファミリー低分子量G蛋白質は一般的に、RA (Ras association domain)を分子内に持つ蛋白質と相互作用することが知られている。そこで、私は、蛋白質ドメインサーチを行い、既知のR-Ras結合蛋白のRAドメインにhomologyを持つ蛋白質について逐一R-Rasとの結合について検証したところ、ある種のFERM (protein4.1-ezrin-radixin-moesin)ドメインがRAドメインに相同性を持ち、さらに、強制発現の系における免疫沈降実験において、活性型のR-Rasと相互作用することを見いだした。さらに、このFERMドメイン保有蛋白質に対するshRNAを作成し、さらにそれを安定的に発現する繊維芽細胞(Swiss 3T3)株を樹立し、インテグリンリガンドであるファイブロネクチン(FN)刺激依存的な細胞運動を観察したところ、shRNA安定発現細胞はFN刺激に応答した細胞運動に著しい機能障害があることがわかった。((2)受容体の変異によるR-Rasを介した発がんの分子機構の解析)骨転移を起こすような転移能の高い前立腺癌に罹患している患者からの術後組織のパラフィンブロックを用い、Plexin-B1の遺伝子変異について検討したところ、Plexin-B1の細胞内領域の、R-Ras不活性化に必要なドメインに変異が入っているケースが多く見つかった。そこで、それら変異Plexinが実際にR-Ras GAP活性をもつかどうか検討したところ、いずれの変異体もR-Ras GAP活性を持たなかった。また、これらの変異体Plexin-B1を発現している細胞は野生型Plexin-B1を発現している細胞と比較して、リガンドであるSema4Dによる細胞運動の抑制がかからなくなっていることがわかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Different requirement for Rnd GTPases of R-Ras GAP activity of plexin-C1 and plexin-D1.2009

    • 著者名/発表者名
      Uesugi K, Oinuma I, Katoh H, Negishi M.
    • 雑誌名

      J. Biol. Chem.

    • 査読あり
  • [学会発表] Semaphorinによる神経軸索および樹状突起に対する反発作用の分子機構2008

    • 著者名/発表者名
      生沼泉, 根岸学
    • 学会等名
      第31回日本神経科学大会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      2008-07-10
  • [備考]

    • URL

      http://www.users.kudpc.kyoto-u.ac.jp/~p51907/negishi/index.html

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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