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2007 年度 実績報告書

新奇RNA結合タンパク質・Wnterによる体軸形成とWntシグナル伝達の制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 19870015
研究機関広島大学

研究代表者

宮本 達雄  広島大学, 大学院・理学研究科, 研究員 (40452627)

キーワード発生・分化 / シグナル伝達
研究概要

<研究目的> 多細胞動物の発生過程において、前後、背腹、左右の体軸の形成とそれに伴う細胞の増殖・分化の分子機構の解明は、個体発生のメカニズムを理解する上で必要不可欠である。ツメガエルの背腹軸形成を制御する因子を、発現クローニング法によって探索した結果、Wntシグナル伝達系を特異的に促進する新奇RNA結合蛋白質・Wnterを同定した。
本研究は、1)ツメガエル胚と培養細胞を用いたWnterの過剰発現および機能阻害実験によって、Wnterによる体軸形成と発生・分化の制御機構を明らかにする。また、2)Wnterの標的RNAを同定することによって、WnterによるRNAレベルでのWntシグナル伝達制御機構を解明する。これらの解析から、今まで研究が十分になされていないRNAレベルでの初期発生制御のメカニズムを明らかにすることを目的とする。
<研究成果> 平成19年度は、ツメガエル初期胚とヒト培養細胞を用いてWnterの過剰発現実験を行った。また、Wnter標的RNAの同定に使用する抗ヒトWnter(hWnter)抗体の作製を行った。
<成果1> Wnter mRNAをXWnt8 mRNAとともにカエル胚に注入すると、XWnt8単独の場合に比べて背側化が亢進し、相乗的なWnt標的遺伝子の発現が得られた。また、HeLa細胞においても、WnterはWnt刺激によるWnt応答遺伝子の発現を亢進させる活性をもつことが明らかになった。
<成果2> Wnterの標的RNAの同定に有効なCLIP法を行うための準備段階として、hWnterに対するポリクロナール抗体を作製した。Wnter-GFPを発現するHeLa細胞を用いた検討から、本抗体が、Wnterタンパク質を特異的に認識し、免疫沈降、免疫染色、ウエスタンブロットに使用できることが明らかとなった。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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