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2008 年度 実績報告書

哺乳類上皮細胞のアピカル膜ドメインの形成・制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 19870019
研究機関東京大学

研究代表者

堀越 洋輔  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 特任研究員 (60448678)

キーワード細胞極性 / アピカル膜ドメイン / aPKC-PAR複合体 / 微絨毛 / 上皮細胞
研究概要

上皮細胞のアピカル膜ドメインは、極性化した上皮細胞が持つ構造であり、上皮細胞の機能を決定する因子でまる。癌や炎症性腸疾患の病変部位の上皮組織では、アピカル膜ドメインの異常が観察されているが、アピカル膜ドメインの制御機構(形成・維持)にかかわるシグナル伝達機構は不明である。我々はaPKC,PAR-3,PAR-6の3者複合体(aPKC-PAR複合体)の機能阻害により上皮細胞の微絨毛の形成が阻害されると共に、アピカル膜ドメインの形成される位置が異常になる事を発見したが、その詳しい分子機構は不明である。本研究の目的は、上皮細胞のアピカル膜ドメインの形成・制御機構を分子レベルで明らかとする事である。平成19年度では、PAR-3のC末端にイノシトールリン脂質が結合する事も見出した。平成20年度では、aPKCとPAR-3との相互作用が、培養上皮細胞であるMDCK細胞のアピカル膜ドメインの形成に必要である事を突き止めた(論文投稿中)。この相互作用は、PAR-3が、aPKC,PAR-6を含むアピカルタンパク質の小胞を初期の細胞間接着構造へと誘導するのに必須である事が示唆される。
本研究課題では、新たに上皮細胞のアピカル膜ドメインの制御にaPKCとPAR-3との相互作用(複合体形成)が実際に必須であることを新たに突き止めた。一方、イノシトールリン脂質シグナル伝達が、上皮細胞のアピカル膜ドメインの形成に関わる事が別途報告された。重要な事に、PAR-3とイノシトールリン脂質が結合をする事を明らかとしており、それら複合体がイノシトールリン脂質シグナル伝達の中で機能する可能性を見出した。本研究課題では、新たに、aPKC-PAR複合体がイノシトールリン脂質シグナル伝達の中で機能上皮細胞のアピカル膜ドメインの制御に働く可能性を見出した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Interaction between PAR-3 and the aPKC/PA2R-6 complex is indispensable for apical domain development of epithelial cells2009

    • 著者名/発表者名
      Yosuke Horikoshi
    • 雑誌名

      Journal of Cell Science in press

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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