2008年11月までに、文献調査、事前調査の結果か勘案してチュニジア乾燥地域の調査対象領域(行政区)の選定を行った。また、対象地域のTERRA/ASTERA人工衛星画像を入手し、解析可能な状況に変換した。人工衛星画像とGoogle Earthのデータから、詳細な調査地点の選定を実施し、事前準備とした。 2008年11月16〜27日にかけて、研究協力者3名と現地調査を実施した。研究協力者は植物分類学の専門家(チュニジア人研究者)、植物社会生態学の専門家(日本人研究者)、学生であった。ガフサ県、カッセリーン県、シディブジッド県にて16地点調査を実施した。調項目は、種組成、現存量、立木密度、植被率、平均樹高であった。現存量は、優占樹種について刈り取り調査を実施しアロメトリー式を求め、個体サイズから計算した。上記の作業により、チュニジア乾燥地域の優占植生の分類を行う基礎データの半分を取得した。来年度に実施ずる調査とあわせることによって、チュニジア乾燥地の広域数値解析を実施できるよつになる。 日本に帰国後、取得したデータを解析し、地上調査結果を取りまとめた。また、地上調査結果を基にして衛星画像解析を実施した。現在両者ともに解析中である。 上記の調査に加え、植林の展開可能件を探るために、文献調査、現地視察、植林木のサイズ測定を行った。上記により条件によってはチュニジア乾燥地でも大規模植林を行える可能性があることが分かった。また、オーストラリアで研究してきた植林手法も適応できる可能性があることが示唆された.
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