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2008 年度 実績報告書

ピンポイントプロテオーム解析による植物病原体応答新規因子の探索と機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 19880019
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

森山 陽介  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 研究員 (00452532)

キーワードシロイヌナズナ / プロテオーム / うどん粉病
研究概要

代表的な病原糸状菌であるうどん粉病菌に対する応答機構を解明し抵抗性を獲得した植物を作成することは、近い未来に訪れる食糧危機の克服に大きく寄与すると考えられる。本研究では局所的・局時的なサンプルを用いたピンポイントのプロテオーム解析による、植物のうどん粉病菌感染初期における病原体応答に関わる因子の探索と機能解析を目的とした。
うどん粉病菌は葉の表皮細胞のみに感染する。まずプロテオーム解析のためにパラフィン切片からマイクロダイセクションでシロイヌナズナ葉の表皮細胞のみの回収を試みたが、充分量のサンプルを集めることが非常に困難であった。そこで感染葉全体を用いて二次元電気泳動を行った。その際に通常は解析困難な膜画分のタンパク質を解析できる新規の等電点電気泳動法を取り入れた解析を行った。対照サンプルは感染/非感染の野生株と罹病性変異体を用い、抵抗性反応を差し引いた病原体の認識に関与する因子も同定した。うどん粉病菌感染時に特異的に変動する22種のタンパク質が同定され、これらについてT-DNA挿入変異体を入手しうどん粉病菌に対する罹病性の変化を解析中である。また、promoter::GUSとGFP、35s::CDsとGFP-CDsのコンストラクトを作成し、野生型と変異体に導入してうどん粉病菌感染時の発現部位と機能を確認する準備を進め、現在T2世代の確認中である。あわせて、感染葉全体を用いた定量的RT-PCRによりこれら22の遺伝子の転写量を感染から経時的に調べ、葉全体の転写量の変動とタンパク質の蓄積量が一致しないものを明らかにした。これらは感染表皮特異的なタンパク質蓄積と考えられる。また、上記のサンプルを用いて高精度、高感度なフーリエ変換型質量分析機であるOrbitrapを用い、ショットガンプロテオームにより、さらに微量なタンパク質の変動を網羅的に解析中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] シロイヌナズナにおけるうどん粉病菌(Golovinomyces orontii)感染応答に関与する新規因子の探索及び機能解析2009

    • 著者名/発表者名
      森山陽介
    • 学会等名
      第50回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      20090321-20090324
  • [学会発表] シロイヌナズナにおけるうどん粉病菌(Golovinomyces orontii)感染応答のプロテオーム解析2008

    • 著者名/発表者名
      森山陽介
    • 学会等名
      第72回日本植物学会年会
    • 発表場所
      高知大学
    • 年月日
      20080925-20080927

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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