豚COCの体外成熟培養系を用いたSREBPのin vitro発現解析により、SREBPのサブタイプであるSREBP-1a、SREBP-1c、SREBP-2の遺伝子発現がLHの下流シグナルであるPKBを介して増加し、コレステロール生合成経路に働く遺伝子の発現上昇に関与することが明らかになった。さらに、LH依存的なSREBPの働きにより活性化されるコレステロール生合成経路により分泌されるプロジェステロンは、卵子成熟に必須の因子であるEGF-like factorの切断酵素であるADAM17の発現の維持に働き、その結果卵子成熟が誘起されることを明らかにした。さらに、in vivoにおけるプロジェステロン分泌、EGF-like factor、ADAM17遺伝子発現変化をパラメーターとして、それを模倣したin vitro培養系により卵子の発生率を20%から40%へと向上させることに成功した。
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