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2007 年度 実績報告書

ヒトメラノーマのRNA干渉分子療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19890186
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

中井 章淳  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80453108)

キーワード分子治療 / siRNA / メラノーマ
研究概要

進行期メラノーマは、化学療法や放射線療法など既存の治療に抵抗性で死亡率が高く、新規の有効な治療法の開発が切望されている。本研究内容は、ヒトメラノーマに特異的で重要な機能を担う分子を標的として、その機能を抑制する新しい治療方法の開発である。
研究代表者は、メラノーマの増殖とサバイバルに関与する遺伝子として、microphthalmia-associated transcription factor (Mitf)に着目した。Mitfは転写因子であり、N末端の異なる7つのアイソフォームが存在する。そのうちMitf-Mは、色素細胞に特異的に発現し、メラノサイトとメラノーマの増殖・生存に必須であるとの報告がある一方、逆の報告もありコンセンサスは得られていなかったが、申請者はマウスにおける実験で、Mitfの発現を抑制することで、メラノーマ細胞にアポトーシスを誘導し、腫瘍を抑制できることを確認した。
本研究では、上記の研究結果に基づき、臨床治験に結びつける目的で、ヒトメラノーマ細胞におけるMitfの抑制実験を行なっている。ヒトMitfをターゲットにしたsiRNAを合成し、それをin vitroとin vivoでヒトメラノーマ細胞に導入し、抗腫瘍効果が得られることを確認する。さらに、この効果を色素性と無色素性のメラノーマにおいても検証する。
現在までに得られた結果:無色素性ヒトメラノーマであるHMV-I細胞に、ヒトMitfをターゲットにしたsiRNAをin vitroで導入すると、導入後48時間でコントロール群と比べて細胞数はおおよそ30%程度に抑制され、cell viabilityは70%程度に抑制された。しかしtyrosinase activityにおいてはコントロール群と比べ、その抑制効果に差はみられなかった。今後はこの結果を色素性メラノーマにおいても検証していく予定である。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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