この研究では新しい生理的再建を目指して、サイトカインのBMPを用いた骨靭帯結合部の再生とそれを用いた新しい靭帯再建術の開発を目的とした。 家兎アキレス腱にBMP入りポリマー埋植実験を行ったが、安定した骨化が得られなかった。直接BMP注入法に変更することによって安定した骨化が得られた。組織学的には4週では内軟骨性骨化に類似した骨形成が見られ腱・非石灰化軟骨・石灰化軟骨・骨の4層構造が確認された。この再構築されたenthesisを用いて臨床応用を可能とするための前十字靭帯再建モデルを作成した。半腱様筋腱に対してアキレス腱と同様にナイロン結紮後rhBMP-2を2箇所15、30ugずつ注入したところ、6週の15ugで良好な骨形成があり、移植材料として最適な大きさであった。これを用いた前十字靭帯再建モデルを試行している。
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