うつ病回復者9名に半構成的インタビューを3~4回実施し、発病前から現在までの生き方の変更の有無とその内容を「状況構成」(Tellenbach、1976)の視点から明らかにした。 「状況構成」とは、自分の健康や、恋人などの他者や、仕事など身の回りのことがらと関わる時のその人独自の関わり方のことである その結果、対象者には状況構成の変化がみられ、共通点として、1)職業領域から自己領域へのシフト、2)対人関係からの撤退、3)ありのままの自分を吐き出せる「受けとめ」としての役割をとる人や環境が存在していたことが明らかとなった。
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