必須元素セレンを含むアミノ酸であるL-セレノメチオニンは、メチル水銀の神経毒性を効果的に弱める作用があることが示唆されている。アミノ酸であるセレノメチオニンは、立体配置によりD型L型の2種類が存在する。D型のセレノメチオニンはL型に比べて安全かつ有効にメチル水銀の毒性を減弱すると考えられる。しかし、D-セレノメチオニンの生体内動態についての知見はほとんどない。本研究では生体におけるD-セレノメチオニンの安全性・有用性を明らかにすることを目的として、D-セレノメチオニンの体内動態、特にL-セレノメチオニンへの変換を明らかにするための分析手法を開発した。
|