本研究では、新生仔ラットの離乳期間中(生後21日まで)の栄養摂取方法が、摂食機能に深く関連する中枢神経の発達変化にどのような影響を与えるかを検討した。その結果、口からではなく胃瘻(経管チューブ)のみで栄養摂取してラットや、固形食を摂取せずミルクのみを摂取したラットでは舌の動きを司る舌下神経核の活動が未熟であった。また、口腔や咽頭(のど)の感覚を司る迷走神経核では、胃瘻ラットにおける神経活動が低かった。これらより、離乳期の栄養摂取方法は摂食機能の発達・成熟に関連する中枢神経核の発達変化に影響を与える可能性があると考えられた。
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