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2007 年度 実績報告書

日本中世における銅鉄の金属生産とその流通に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19900120
研究機関京都橘大学

研究代表者

五十川 伸矢  京都橘大学, 文化政策学部, 教授 (30127047)

研究分担者 久保 智康  京都国立博物館, 学芸課, 工芸室長 (50234480)
横田 冬彦  京都橘大学, 文学部, 教授 (70166883)
内田 俊秀  京都造形芸術大学, 芸術学部, 教授 (30132822)
キーワード鋳造遺跡 / 鋳型 / 銅鋳物 / 鋳鉄鋳物 / 銅細工 / 鋳物師 / 唐物 / 砒素銅
研究概要

研究代表者五十川は、日本および中国の梵鐘資料の調査をおこない、古代から中世への日本鐘の製作技術の変遷をほぼ解明するとともに、研究協力者の王衛明・吉田晶子とともに、中国江南地域に残る伝統的鋳鐘技術の民俗調査を実施し、欧州・中国・日本の鋳鐘技術の比較検討をおこない、中国から日本への梵鐘伝来のルートを推定するに至った。また、研究協力者八重樫忠郎は五十川とともに、岩手県平泉藤原秀衡造営の無量光院の梵鐘を鋳造したと考えられる鋳造土坑出土の撞座鋳型の分析をおこない、蓮弁紋様の様式的な位置づけから、その製作年代を推定した。研究分担者の久保智康は、東シナ海に浮かぶ九州五島列島をはじめ、中国南部の広東省周辺に遺存している伝世品の銅鋳物の調査を続行して、日本中世において「唐物」と呼ばれた銅製品の生産と流通、ならびに、その社会的意義について検討をおこなった。横田冬彦は、文献史学の立場から、中世・近世の鋳物師関連史料を総合的に整理して、地域別中世梵鐘鋳物師・真継家支配鋳物師一覧を作成し、日本各地の鋳物生産史を一目で了解できる資料集を完成させた。内田俊秀は、銅製品・銅滓の理化学的分析を総合的に進めて、日本における中世から近世への銅精錬の技術的発展の見通しをたてた。
これらの研究成果は、平成20年度中に学術論文として発表する予定であるが、そのうち、中国江南地域の伝統的鋳鐘技術の報告、および、日本鐘の鋳鐘技術と比較研究、地域別中世梵鐘鋳物師・真継家支配鋳物師一覧は、『日中梵鐘の鋳造技術と鋳造工人-平成19年度文部科学省科学研究費補助金特別研究促進費・日本中世における銅鉄の金属生産とその流通に関する研究-』として平成20年3月31日に刊行した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 南塀晩鐘の鋳造2007

    • 著者名/発表者名
      五十川伸矢
    • 雑誌名

      鋳造遺跡研究資料2007

      ページ: 44-52

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 14世紀日本の金属工芸と新安沈船遺物2007

    • 著者名/発表者名
      久保智康
    • 雑誌名

      新安沈船内の金属工芸

      ページ: 146-155

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 周家の鋳鐘技術2007

    • 著者名/発表者名
      吉田晶子
    • 雑誌名

      日中梵鐘の鋳造技術と鋳造工人

      ページ: 41-74

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] 記録されたヨーロッパの鐘作り2007

    • 著者名/発表者名
      五十川伸矢
    • 学会等名
      鋳造遺跡研究会2007年度
    • 発表場所
      京都橘大学
    • 年月日
      2007-09-29
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] 茶湯釜と浪速錫器-大阪の伝統工芸-2008

    • 著者名/発表者名
      吉田晶子
    • 総ページ数
      91
    • 出版者
      関西大学なにわ・大阪文化遺産学研究センター

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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