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2007 年度 実績報告書

CYP1A2を介したチザニジンの薬物相互作用予測に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19923026
研究機関筑波大学

研究代表者

久保田 知子  筑波大学, 附属病院 薬剤部, 薬剤師

キーワードチザニジン / 薬物相互作用 / 処方実態
研究概要

目的
チザニジン(Tz)は薬物代謝酵素のCytochrome P-450(CYP)1A2で代謝される筋緊張緩和薬である。Tzの薬物相互作用は、血圧・脈拍低下に加えて尿量減少等、重篤化する場合もあるため、CYP1A2阻害薬との併用についてその影響を明らかにする必要がある。本研究では、Tzの薬物相互作用について以下の2点を目的とした。
1)Tzが処方された患者を対象に後ろ向き調査を行い、実際の患者におけるTzとCYP1A2阻害薬の薬物相互作用を明らかにする。
2)実際にTzの副作用が疑われた組み合わせについて、健常被験者を対象とした併用投与試験を実施し、Tz体内動態に及ぼすCYP1A2阻害薬の影響を明らかにする。
方法
1)1999年11月から2008年2月に、筑波大学附属病院でTzが処方された患者を対象に処方歴を用いて後ろ向き調査を実施した。また、CYP1A2阻害薬を併用した患者については診療録を用いて副作用の発症実態を調査した。
2)健康常被者を対象としたTzとの併用投与試験は、open label、 cross overとした。Tzの血中濃度は液体クロマトグラフ/タンデム質量分析装置を用いて測定した。
成果
1)Tzが処方された患者1563名のうち685名(44%)が36種類のCYP1A2阻害薬を併用していた。Tzとの薬物相互作用を認めたCYP1A2阻害薬としてメキシレチン(Mex)、チクロピジン(Tic)、シメチジン(Cim)の3種類を確認した。
2)健常被験者を対象とした後ろ向き調査でTzとの薬物相互作用が疑われたMex、 Tic、 Cimのうち、最も副作用が多く発症したMexについて、健常被験者12名(29.3±5.2歳、69.9±12.1kg)を対象にTzとの併用投与試験を実施したところ、Tz単独時と比較してMex併用時においてAUC(血中濃度曲線下面積)が3.8倍と著しい上昇を認めた。(797文字)

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公開日: 2010-01-29   更新日: 2016-04-21  

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