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2007 年度 実績報告書

FDP-DD測定試薬の基礎性能および反応性の解析

研究課題

研究課題/領域番号 19925024
研究機関信州大学

研究代表者

若林 早紀  信州大学, 医学部附属病院, 臨床検査技師

キーワードフィブリン分解産物(FDP) / Dダイマー / ウエスタンブロット法
研究概要

【研究目的】血中FDP-DDの増加は体内に血栓が存在することを反映するため、臨床的意義が高い検査である。一方、測定試薬の違いにより得られる測定値も異なってしまうという問題点を抱えている。試薬間差を生じさせている主因は、多種多様な分子サイズで血中に存在しているFDP-DD分画と、それらに対し測定試薬中の抗体の反応性が異なることであると考えられている。本研究はFDP-DD測定法の標準化に必要な基礎的データをとることを目的とし、多様性に富んだFDP-DD分画と測定試薬中に含まれる抗体との反応性について解析を実施する。【研究方法】信州大学医学部附属病院でFDP-DDの依頼のあったクエン酸加血漿を対象として、ナノピアDダイマー(以下ナノピア)、リアスオート・Dダイマーネオ(以下リアスオート)、エルピアエースD-DダイマーII(以下エルピア)の三社のFDP-DD測定試薬を用いて測定し、試薬間差を確認した。試薬間で乖離が認められた患者血漿について、ウエスタンブロット法を実施し、その原因を解析した。【研究成果】三社の試薬間の相関関係を評価したところ、リアスオートとエルピアに比べてナノピアが異常高値を示す検体が2.8%認められた。抗フィブリノゲン抗体を用いたウエスタンブロット法によってFDP分画を解析したところ、非乖離検体では高分子量安定化フィブリン分海産物(HMW-XDP)と最小単位であるDD/E分画がバランスよく存在していた一方、乖離検体ではDD/E分画と比較してHMW-XDPが著しく減少していた。この結果より、ナノピアは低分子のFDP-DD分画に対する反応性が高く、一方リアスオートとエルピアはHMW-XDPに反応性が高いと思われた。

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公開日: 2010-01-29   更新日: 2016-04-21  

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