研究課題/領域番号 |
19F19011
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
北村 友人 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 准教授 (30362221)
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研究分担者 |
EDWARDS SACHI 東京大学, 教育学研究科(研究院), 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2019-07-24 – 2022-03-31
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キーワード | 高等教育 / 留学 / 国際化 / 知識外交 |
研究実績の概要 |
本研究では、日本において留学生を一定の割合以上受け入れている大学を対象として、それらの大学での留学経験が留学生たちの学業や生活にどのような影響を及ぼしているのかを明らかにすることを目指している。とくに、近年、日本の大学において国際化は主要施策のひとつとして掲げられているが、そうした大学の国際化がどのように留学生たちにも影響を及ぼしているのかを明らかにすることで、今後の高等教育の国際化を考えるうえでの重要な示唆が得られると見込んでいる。 研究の初年度である2019年度は、主に次の3つの作業を行った。(1)先行研究のレビュー:留学経験のインパクトに関する国内外の先行研究をレビューするとともに、とくに日本における留学関連の研究について詳細な分析を行った。(2)研究のフレームワークの作成:先行研究のレビューにもとづき本研究の理論的なフレームワークを構築し、研究計画を作成した。(3)試行的な大学訪問調査:調査対象の大学を訪問し、試行的な調査を行った。 とくに、2019年度は(1)と(2)の作業を中心に実施し、その成果を国際学術書の一章として執筆したり、国際シンポジウムで研究発表を行った。また、国内の複数大学を訪問し、2年目に行う現地調査のための下準備を行った。具体的には、留学センター・国際センターなどの関連部局や留学生担当教員を訪れ、調査概要について説明するとともに、調査への依頼を要請した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究の初年度は、予定通り先行研究のレビューと調査計画の作成を行うことができた。また、理論的なフレームワークも作成することができた。さらに、いくつかの大学を訪問し、現地調査の下準備を行うこともできた。これらにもとづき、2年目には大学訪問調査を実施する予定である。その意味で、基本的に順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
研究の初年度に行った準備作業を踏まえて、今後は国内外の大学の訪問調査を実施していく予定である。そして、その結果をまとめ、学術論文として発表することを予定している。しかしながら、現在、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響が国内外で深刻であるため、どの程度訪問調査が実施できるのか、不明な点が多い。そのため、オンラインでの調査の可能性も含めて、調査デザインの再検討をしていく予定である。
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