研究実績の概要 |
多孔性シリカをテンプレートとして合成したマイクロポーラスカーボン材料の細孔を利用して、耐久性に優れた新規Pt系合金ナノ粒子電極触媒を合成し、酸素還元反応特性を評価することを目的とした。2019年度は、多孔性シリカ球体をテンプレートとして利用し、マイクロポーラスカーボン材料を合成した。Ptと遷移金属種の前駆体を有機アミン系配位子の共存下でマイクロポーラスカーボンに含浸し、担持、還元処理を行う方法を検討した。Pt, Co, Ni等の担持、ナノ粒子化を検討したところ、Pt-Niの系においては、dpa配位子の共存下で、粒径のそろったナノ粒子がマイクロポーラスカーボン細孔内に形成できることを見出した。 Pt担持量、Pt/Ni比、dpa配位子の有無、添加量を変えた試料を系統的に調製し、BET, XRD, XRF, XPS, TEM, SEMによる構造解析を行い、各試料におけるPtナノ粒子径、PtとNiの合金度を評価した。 また、調製した触媒を回転ディスク電極を用いて電気化学特性の評価を行い、酸素還元反応活性、電気化学活性比表面積を算出し、酸素還元反応活性が最大となるPt/Ni比を見出した。
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