研究課題
本研究では,微生物燃料電池に使用可能で,微小電流で汚染物質を処理可能な高性能電極の調製のための簡単な方法について検討を行った,新しい微生物燃料電池電極としてのブルーチタニアナノチューブアレイを,陰極還元によって合成した.この結果,これらのアレイがバイオアノードでの発電量を3.64±0.112mAから6.246±0.135mAに著しく増加させることが示された.4.70×1024cm-3のより高いキャリア濃度,21.69 ms-1の見かけの電子移動速度定数,および1352Ωへの抵抗の劇的な減少は,電気活性細菌の蓄積のためにより良い条件を提供することができる.また,生物電気化学的システム(BER)と微生物燃料電池(MFC)で構成される結合生物電気化学システム(cBER)を構築し,難分解性有機物のモデル物質としてアゾ染料X-3Bを分解したところ,構成する2つのユニットは難分解性有機物を段階的に分解し,除去効率がコントロールシステムと比較して28.5%増加したことが示された.
2: おおむね順調に進展している
COVID-19の発生により,予定していた国際学会が延期されるなど研究の推進に若干の影響は生じたが,研究成果は着実に積み重ねられたた.
研究についてはおおむね順調に進展しているが,COVID-19の影響により実際の汚濁海底堆積物の採取が困難となり,難分解性のモデル物質を利用して研究を進める必要が生じている.しかしながら,本研究の核となる堆積物微生物電池と生物膜電極法の結合システムの革新についてはモデル物質により順調に進められていることから,今後の状況に対応して適切に研究を進めていく.
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 5件、 査読あり 5件)
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