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2021 年度 実績報告書

グラフェンナノシートを利用する水系フォトン・アップコンバージョンシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19F19332
研究機関九州大学

研究代表者

君塚 信夫  九州大学, 工学研究院, 教授 (90186304)

研究分担者 SINGH GURBIR  九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2019-11-08 – 2022-03-31
キーワードフォトン・アップコンバージョン
研究実績の概要

フォトン・アップコンバージョン(UC)とは、2つの低エネルギー光子を、より高いエネルギーの単一光子に変換するプロセスである。ペロブスカイトを増感剤とし 薄膜でUCを実現した例はいくつか報告されているが、これらの研究は近赤外から可視域のUCに特化したものであり、他の波長域でのTTA-UCは未開拓であった。
そこで本研究では、ポリメチルメタクリレート(PMMA)フィルム中においてMAPbBr3 ナノ結晶を新たに作製し、可視-紫外領域のUCへの利用を検討した。
MAPbBr3/PMMA複合薄膜の作製は3つの段階で行った。①MABr、PbBr2、およびPMMAの混合物を、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)に撹拌しながら穏やかに加熱・溶解し、透明な前駆体溶液を得る②平滑なガラス基板上に一定量の前駆体溶液をスピンコーティングして,均一な前駆体コーティング層を得る③前駆体コーティングガラス基板を加熱しDMFを完全に蒸発させる 今回作製したMAPbBr3/PMMA複合膜は、絶対量子収率が57±1%と良好なフォトルミネッセンス特性を示した。MAPbBr3/PMMA複合膜の吸収は514 nmにバンドエッジがあり、530 nmに鋭い発光ピークを示し、MAPbBr3 ナノ結晶が形成された。PMMAマトリックス内でMAPbBr3 ナノ結晶が形成されたことは、PMMAフィルムおよびMAPbBr3/PMMAコンポジットフィルムのXRPDパターンの比較からも確認された。
PMMAマトリックス中のMAPbBr3 ナノ結晶は、三重項のドナーとして利用可能であり、ピレンカルボン酸と組み合わせた際にMAPbBr3 ナノ結晶の発光寿命は、210 nsから56 nsへと減少し、高いエネルギー移動効率が達成された。今後、これらのシステムをさらに最適化することにより、薄膜で高いTTA-UC効率の達成に繋がると期待される。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 君塚研究室HP

    • URL

      https://www.chem.kyushu-u.ac.jp/~kimizuka/

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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