本研究は、革新的な応力集中および酸化プロセス制御手法を利用した高秩序・高品質・高密度なナノ空間構造体の作製手法を確立するため、応力場における原子の拡散及び表面酸化現象を解明することにより、ナノ空間構造体の生成メカニズムを系統的に解明することを目的としている。さらに、ナノワイヤとナノ構造体の成長機構を解明することにより、金属ナノワイヤと半導体ナノ構造体の形状・寸法・密度・面積の高度制御を実現し、高透過率かつ高導電性を有するフレキシブル透明導電膜及び、低コストかつ高変換効率を有する太陽光水素製造デバイスの創製を実現する。 本年度は以下の研究成果を得た。 高密度金属ナノワイヤおよび半導体ナノ構造体の実現 ナノワイヤとナノ構造体の成長機構に基づき、金属ナノワイヤと半導体ナノ構造体の形状・寸法・密度・面積の高度制御を実現した。また、フレキシブル基板上に粘着性薄膜をコーティングし、Al/Si基板上に作製した高密度単結晶Alナノワイヤアレイをフレキシブル基板上に転写した。さらに保護薄膜を蒸着することにより、高強度、高導電性のフレキシブル透明導電膜を実現した。一方、3次元Fe2O3ナノ空間構造体配列の形状、位置、空間空隙を高秩序で制御し、超高変換効率を実現した太陽光水素分解素子を開発した。また、表面修飾することにより長い耐久性を有する超高効率な太陽光水素製造デバイスを実現した。
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