研究課題/領域番号 |
19F19390
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
井倉 則之 九州大学, 農学研究院, 教授 (30260722)
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研究分担者 |
LEMUS ROBERTO 九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2019-11-08 – 2021-03-31
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キーワード | エマルション / 乳化剤 / 旋回流膜乳化 |
研究実績の概要 |
豆類あるいは藻類タンパク質は動物タンパク質の代替物として使用可能であり、また高い機能性を有していることから近年注目されている。またタンパク質であることから、乳化剤としても使用可能だと考え、機能性を有したエマルション素材の作成に寄与できると考えた。そこで本申請では、これら豆類あるいは藻類タンパク質を乳化剤として用い、当研究室で開発した旋回流膜乳化法により、実際にエマルションを作成し、これらの乳化剤がエマルション物性や特性にどの様な影響を与えるのかを明らかにすることを目的している。令和元年度は乳化剤として、豆類タンパク質からは脱脂大豆粉、藻類からはスピルリナおよびクロレラを用いて検討を行った。エマルションの作成には当研究室で開発した旋回流膜乳化装置を用いた。連続相にはこれらの乳化剤を溶解した脱イオン水を、分散相にはキャノーラ油および大豆油を用いた。 本来であれば令和元年度中に、エマルション作成条件の最適化まで行い、その液滴径測定などの物性測定を行う予定であったが、乳化剤として使用している脱脂大豆粉およびスピルリナあるいはクロレラの精製が十分でないため、連続相での溶解が十分に得られていない。そのため、安定性のあるエマルションの作成が認められなかった。そこで、現在これらの内容成分の定量および分画について検討を行なっている。今後、安定なエマルションの作成が可能な条件を探索し、得られたエマルションの物性や機能性について検討を行なっていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和元年度は乳化剤として、豆類タンパク質からは脱脂大豆粉、藻類からはスピルリナおよびクロレラを用いて検討を行った。エマルションの作成には当研究室で開発した旋回流膜乳化装置を用いた。連続相にはこれらの乳化剤を溶解した脱イオン水を、分散相にはキャノーラ油および大豆油を用いた。 本来であれば令和元年度中に、エマルション作成条件の最適化まで行い、その液滴径測定などの物性測定を行う予定であったが、乳化剤として使用している脱脂大豆粉およびスピルリナあるいはクロレラの精製が十分でないため、連続相での溶解が十分に得られていない。そのため、安定性のあるエマルションの作成が認められなかった。そこで、現在これらの内容成分の定量および分画について検討を行なっている。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度は、令和元年度に引き続き、豆類および藻類として脱脂大豆粉およびスピルリナ、クロレラを乳化剤として、エマルションの作成を行う。この際に、連続相への十分な溶解を達成させる為に、水溶性の高い画分の分画を行う。また、可能であれば脂溶性画分の探索を行い、この画分を分散相に溶解させることで、乳化剤の二重相としての効率的なエマルション作成が可能かどうかの検討を行う。 作成したエマルションについて、液滴径分布、粘度の測定などのエマルション物性の測定、消化率の測定、熱物性の測定などのエマルションとしての機能性の測定を行うことで、豆類あるいは藻類成分の乳化剤としての有効性の確認を行う。
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