コメ中には貯蔵タンパク質としてアルコール可溶性のプロラミン、塩可溶性のグロブリン、酸・アルカリ可溶性のグルテリンが含まれている。それぞれ複数の分子種から構成されている。プロラミンの組成は米粉製パン特性や日本酒の醸造特性等の加工特性に影響を及ぼすことが知られている。本研究ではプロラミン組成が劇的に変化した突然変異の原因となる因子を同定することを目的とする。本研究によって得られる成果はコメのプロラミン組成の改変によるコメ加工特性の改良に役立つと共に、学術的には植物科学、種子生理学における遺伝子機能解明に寄与することが期待される。 ・esp3変異の原因となる因子の同定のため、MutMapによって得られた候補遺伝子について相補性検定用の遺伝子コンストラクトを構築した。同候補遺伝子コンストラクトによってesp3変異体を形質転換した。現在再分化個体が得られており順調に生育中である。 ・Esp4変異の原因となる因子の同定のため、MutMapによって得られた候補遺伝子について相補性検定用の遺伝子コンストラクトを構築した。同候補遺伝子コンストラクトによってEsp4変異体を形質転換中である。
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