研究課題/領域番号 |
19F19747
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
塩谷 智基 京都大学, 工学研究科, 特定教授 (40443642)
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研究分担者 |
LIU YUQING 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2019-07-24 – 2022-03-31
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キーワード | 埋設センサ / コンクリート / ピエゾ素子 / ひび割れ |
研究実績の概要 |
コンクリートの劣化・損傷を非破壊で調査する手法として,破壊にともなう弾性波,AE(アコ ースティックエミッション)を用いることで,破壊位置,様式,規模を推定することができる .一方,既に破壊が生じたコンクリートの内部を外部からの弾性波励起によって探索する手法に弾性波トモグラフィ法がある.本研究では,両者を組み合わせ,破壊の逐次進行をAEにより ,定期的な破壊探索を弾性波トモグラフィにより評価しようとするものである. 本年度は,将来の実装を視野に,簡便な検出センサの研究開発に力点を置き,コンクリート埋設型ピエゾセンサを試作し,弾性波の検知性能に関する基礎検討を行った. その結果,埋設型ピエゾセンサは市販のピエゾセンサ(AEセンサ)と比べ,広い周波数帯域で感度を有しており,実験条件では50kHz~150kHzに有効な特性を示した.また,弾性波の初動部も容易に判断できる感度を有しており,得られた弾性波の到達時間から弾性波の伝播時間を算出することで,埋設型ピエゾセンサでも供試体中のひび割れ位置が推定可能であった.
今後,本センサの改良を継続するとともに,コンクリート打設後の初期品質の定量的評価にも利用する予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究の目的を達成するためのセンサ開発に目途がたった.今後,センサの改良改善を係属するとともに,埋設型センサを用いたコンクリート初期品質の評価に応用していく予定である.
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今後の研究の推進方策 |
現状コンクリートの劣化はひび割れなどが顕在化した後に判断されているが,ひび割れ発生に至る過程に加え,初期品質確保の重要性が唱えられはじめている.そこで,本研究では,コンクリートの一生を左右するdnaといえる,コンクリートの初期品質の信頼性を,コンクリート打設時に簡便な”埋設型ピエゾセンサ”を複数設置,万が一のひび割れ発生にともなうAE計測の他,定期期に弾性波の送受信を繰り返すことで,コンクリートの強度発現過程,さらには,内部の健全性を速度など,種々の弾性波パラメータを用いて定量化していく.これらを通じて,コンクリート構造物のライフサイクル評価の一助として貢献していく.
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