研究課題
本研究の目的は,コンクリートの劣化・損傷を非破壊で調査する手法として,ひずみエネルギー解放にともなう,弾性波,AE(アコ ースティック・エミッション)を用いることで,破壊の発生位置,破壊の様式,破壊規模などを推定することができる.この破壊にともなうAEは,一次AEと呼ばれ,厳密には非破壊試験ではない.一方,コンクリートの外力変動,さらには内部応力の変動を利用し,コンクリート内部の既存損傷の可逆的な変化(すべりなど)にともなうAEは二次AEと呼ばれ,破壊を進展させないことから,本来の非破壊調査として,既存構造物の健全性評価に利用されている.外部からの弾性波励起によって評価すうる手法に弾性波トモグラフィ法がある.本研究では,両者を組み合わせ,破壊の逐次進行をAEにより,定期的な破壊探索を弾性波トモグラフィにより 評 価しようとするものである.具体的には, AE源と弾性波パラメータ(伝播速度,エネルギー減衰)などを用いて,劣化損傷位置を空間的 に 把握 することで,コンクリートの定量的劣化指標を提案する.これらに,コンクリート のライフサイクル品質評価に貢献することを目的 としている専用に開発したセンサを実構造物に適用し,その信頼性に関する検討を行う.具体的には,開発センサの感度に関して,方向性を確認するほか,経時劣化などの確認計測を実コンクリート構造物に埋設して検討した.得られた成果をまとめ,論文化の準備を行った.併せて,コンクリート構造物の実劣化調査も行い,開発センサの実適用性を現地で検討した.
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件)
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