研究課題/領域番号 |
19F19762
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
宮園 健吾 北海道大学, 文学研究院, 准教授 (20780266)
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研究分担者 |
TOOMING UKU 北海道大学, 文学研究院, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2019-11-08 – 2022-03-31
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キーワード | 想像 / 欲求 / 自己知 / 民間心理学 / 映画 |
研究実績の概要 |
今年度は4つのジャーナル論文を出版することができ、SyntheseやPacific Philosophical Quarterlyなどの上位ジャーナルに掲載された。宮園との共著論文"Vividness as a natural kind" (Synthese)においては、想像の鮮やかさを一種の自然種と捉えるアプローチを擁護した。論文"Being Familiar with What One Wants" (Pacific Philosophical Quarterly)においては、自身の欲求についての自己知を得ることの容易さ、難しさを、その欲求の内容についての馴染み(familiarity)の程度によって説明することを試みた。論文"Politics of Folk Psychology: Believing What Others Believe" (THEORIA)においては、他人に対してある信念を帰属することによって、とりわけその他人が高い社会的地位にある場合には、自身もその信念を受け入れるという傾向性が生じることを論じた。論文"The Puzzle of Good Bad Movies" (The Journal of Aesthetic Education)においては、非常に悪い映画であるがゆえに、ある種の良さを体現している映画について、とりわけその種の映画がもたらす美学的なパズルについて論じた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本年度は、新型コロナウィルスの影響で様々な活動が制限された中でも、4つのジャーナル論文の出版などの目覚ましい成果を出すことができ、これは当初の研究計画以上の進展と見なすことができる。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は、引き続き宮園との共同研究を進めていく。想像力と記憶について(記憶が中心)の共著論文を、アメリカ(5月)、及びフランス(5月)にて発表し、その後、Routledgeの論文集に寄稿予定である。加えて、この論文の別バージョン(想像力が中心)をジャーナルに投稿予定である。さらに、自己知と情動についての共著論文を進め、2022年にアイルランドで開催予定のワークショップにて発表後、論文集への寄稿を予定している。
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