研究課題
研究実施計画に基づき以下のような研究を進めた。(1)液体キセノンを入れる容器のデザインがほぼ決定したのを受け、検出器中心部分の製作を行い、光電子増倍管の取り付け方法の最終案を決定した。(2)光電子増倍管の性能仕様をまとめ、増倍管の発注を行った。このための準備として、増倍管の低温や圧力下における試験をおこなった。(3)液体キセノンの純化試験を行なった。液体キセノン循環装置を用いて、実際に液体キセノンを循環して水分やラドンガスを除去する純化システムの定量的な評価を行なった。(4)キセノン中のクリプトンを除去する装置の詳細設計を行ない製作をした。(5)電子回路のフロントエンドの準備を行った。光電子増倍管からの信号は、高電圧と信号の分離を行った後、アンプを通じて3つの出力を得る必要があるため、フロントエンドボードが必要となる。試作したボードを基に性能評価を行い、必要な改善を与えた。また高電圧電源の調達も行なった。(6)検出器較正のための微弱な放射線源の手配を行った。(7)平成19年度に製作した超高純度液体キセノン容器、緊急時回収用のキセノンガス容器等を組み合わせて全体のガスハンドリング系の構築を開始した。また、電子回路のフロントエンドから高電圧電源、時間電荷計測装置、波形記装置、データ収集用計算機の構築を開始した。以上、若干の遅れがあったものの、予定されていた内容をクリアし、着実に装置建設が進行したといえる。
すべて 2008
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)
Nuclear Instruments and Methods, Section A 594
ページ: 148-154