本研究課題の主要な観点は「機能を意識した物質創製研究の展開」である。「ものつくり」という化学の原点に、近年発展の著しいナノスケールレベルの視点を加えて発展させる物質創製研究を「精密固体化学」として新たに提唱し、物質とその性質の新規開発・制御を体系的に行う。特に、従来の電子やスピンといった単一の機能応用を越えた新しい複合機能の開発につながる新物質、新物性の開拓を目指す。一連の研究は「物質設計」-「合成・制御」-「測定・解析」が機能的に結ばれた発展的循環プロセスによって遂行し、新物質創製と物質合成手法の開発を展開する中で、将来、機能材料として有用となる基礎物質の探索と基礎物性の解明を行う。
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