研究課題
伊豆小笠原弧において、「ちきゅう」を用いた超深度ライザー掘削プロポーザル[698-Fu113(IBM-4)]を実効化するためには、国際的かつ広範なサイエンスコミュニティーの意見を集約する必要がある。平成24年9月17日-21日ハワイ島において「島弧超深度掘削と大陸地殻の成因」に関する国際ワークショップを開催した。海洋底の研究者のみでなく、大陸の研究者を含めた地質学者、岩石学者、地球物理学者、地球化学者計58名(米国34名、日本13名、イギリス4名、スイス2名、メキシコ、カナダ、台湾、ニュージーランド、オーストラリアからそれぞれ1名)が集結し、最新の知見で、島弧超深度掘削の意義とそれがもたらす大陸地殻成因への寄与、伊豆弧を含むフィリピン海プレート、および沈み込む太平洋プレートに関する新しいサイエンスの成果およびProject IBM全体の掘削戦略を議論した。ワークショップは無事終了し、参加者からは、サイエンスの面でも運営の面でも高い評価を受けた。これらを集約したワークショップレポートは備考欄に記載のウエブサイトで公開中である。今後の地震発生帯掘削、伊豆小笠原掘削、モホール掘削等の事前調査を推進するため、地下構造探査用海底地震計に用いる耐圧ガラスハウジング27式を購入し、平成24年度には将来の地震発生帯掘削に向けて日本海溝での地下構造調査において使用した。また、これまで実施してきた一連の事前調査を取りまとめた。これにより、伊豆小笠原島弧掘削では一部を除いて事前調査を完了し、掘削船のスケジューリングを待つのみの状態にした。さらに、今後10年の掘削計画を議論する国際ワークショップChikyu+10ではモホール掘削が主要課題として同意され、それに向けた事前調査の実施が急務であることが指摘された。上記で整備した海底地震計は今後モホール事前調査等でも使用予定である。
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