新規レドックスタンパク質ERdj5が、小胞体に存在し、ミスフォールドタンパク質の分解(小胞体関連分解)に関与することを明らかにした。この際、分解すべき基質の認識に関わる因子EDEMと、小胞体分子シャペロンBiPとの間に、三者複合体を形成することを明らかにした。分解すべき糖タンパク質は、糖鎖がmannose 8Bフォームまでトリミングされた後、EDEMによって認識され、EDEMと結合したERdj5によってジスルフィド結合の開裂が起こる。さらにBiPの働きによって伸びたポリペプチドとして逆輸送チャネルを通過し、サイトゾルでの分解につながると考えられる。この成果は2008年のScience誌に掲載され、大きな注目を浴びた。現在、非糖タンパク質の分解におけるERdj5の関わりについて研究を進めている。
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