研究課題
学術創成研究費
細胞内には、タンパク質の品質を厳正に管理するためのシステムが存在する。特に分泌タンパク質や膜タンパク質の合成の場である小胞体には、分子シャペロンをはじめとしたタンパク質のproductive foldingを促すシステムと、一方でミスフォールドしたタンパク質を適正に処理するための分解促進システムが存在する。後者のシステムは小胞体関連分解機構と呼ばれ、ミスフォールドしたタンパク質を認識する因子、誤ったジスルフィド結合を開裂させる因子、サイトゾルへそれら基質を逆輸送するための因子など、幾つかの小胞体タンパク質が必須の因子として関与することが判明しつつある。本研究では、これら因子の作用機序を分子構造レベルで詳細に解明し、かつ小胞体品質管理機構の全体像をも正確に記述・理解することを目的として、細胞生物学、生化学、構造生物学的研究を展開している。本研究は、ミスフォールドタンパク質が細胞内で蓄積することにより引き起こされる種々の病態の成因解明および治療戦略にも将来的につながり、医学的にも極めて貢献度の高いものである。
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