研究課題
学術創成研究費
多細胞からなる植物の器官の構築と発生過程についての研究は、シロイヌナズナをモデル系とする分子遺伝学とイメージング技術をはじめとする分子細胞学の解析によって急速に進展したが、細胞分裂と細胞分化の空間的制御に関わる「細胞間シグナル」の分子的実体とその機構の解析は未解決であった。本研究は、分裂組織において器官が形成される際に働く「細胞間シグナル」を明らかにすることを目的としている。その候補として、短いペプチド、microRNA、オーキシン、その他の低分子物質、が考えられ、新たな研究手法を開発して、これらの分子が細胞間シグナルとしての機能を持つか、否かを調べる。(1)細胞間隙から調製したペプチドや新規な翻訳後修飾ペプチドについて生物機能、生成過程、分泌・輸送と受容の機構、などについて解析する。(2)分裂組織で働くmicroRNAを同定し、その働きを解析する。(3)新規突然変異体の解析から、オーキシン輸送複合体の形成の機構を解析し、新たな細胞間シグナル分子を同定して機能を調べる。(4)ペプチドを加えた培地中でシロイヌナズナを発芽させ、器官発生と形態の変化を観察するバイオアッセイ系を開発する。(5)微光束紫外光レーザーによる細胞破壊実験系や近赤外光レーザーによる遺伝子発現誘導系を開発して、細胞間シグナル分子の挙動と機能を調べる。
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