研究課題
学術創成研究費
プログラム細胞死は、細胞自身に備わっている機構によって規定される自発的な細胞死であり、形態形成や組織の恒常性の維持など多岐の生命現象に関わっている。また細胞死制御の破綻は、種々の疾患発症の原因になることから、細胞死機構の総合的な理解は基礎研究にとどまらず医学の分野においても注目されている。歴史的にはこの分野はアポトーシス研究として始まり現在成熟期に向かいつつある。しかし近年になり、アポトーシスはプログラム細胞死メカニズムの一つに過ぎないことが示唆され、細胞には複数の非アポトーシス型の細胞死機構が存在することも示され始め、細胞死研究は大きな新しい発展の兆しを見せている。一方、細胞死制御破綻に起因する疾患を考えても、関与している細胞死機構についての情報は極めて乏しい状況である。それ故、生理的プログラム細胞死と病理的細胞死を理解するには、アポトーシス研究に加え、他の細胞死機構をも含めた細胞の持つ死のメカニズムの全貌を明らかにする必要がある。その目的のために、本研究では、培養細胞系を利用したアポトーシス機構と非アポトーシス型細胞死機構の解析、およびマウス個体におけるプログラム細胞死機構と病理的細胞死機構の解析を行い、新たな細胞死学を一つの学問領域として成立させることを目指している。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)
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