研究概要 |
1.Na_xが検知した体液Na濃度上昇の情報が、脳弓下器官内でどのように処理され、どこに送られているのかという問題にアプローチしている。このためにまず、脳弓下器官内にどのような神経細胞種があるのか、さまざまなマーカーを使って明らかにする研究を展開した。 2.本態性高Na血症患者の中に、Na_xに対する自己免疫疾患と思われる症例を発見した。患者はNa_x陽性の細胞を多数含む腫瘍を発症しており、その血清中には抗Na抗体が多量に検出される。伴腫瘍性神経症候群に分類される症例の新発見と思われる。 3.TRPV1, TRPV4, Na_x各遺伝子のシングル、ダブル、トリプルノックアウトマウスにおける脱水下の食塩水と水の摂取行動異常を解析した。 4.シナプスに存在するPTPζ分子が神経活動依存的に制限分解されることを見出した。また、PTPζがNGFによるTrkAの活性化を抑制することを明らかにした。
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