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2019 年度 研究成果報告書

加齢に伴う卵子の質低下に対する新規予防法の探索

研究課題

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研究課題/領域番号 19H00319
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
審査区分 3120:分子レベルから細胞レベルの生物学、細胞レベルから個体レベルの生物学、個体レベルから集団レベルの生物学と人類学、神経科学およびその関連分野
研究機関東京大学

研究代表者

大井 なぎさ  東京大学, 医学部附属病院, 医療技術職員/生殖補助医療胚培養士

研究協力者 原田 美由紀  
研究期間 (年度) 2019
キーワード終末糖化産物 / 小胞体ストレス / 卵子発生能
研究成果の概要

生活習慣により体内に蓄積するAdvanced Glycation End Products(AGEs : 終末糖化産物)に着目し、これが卵子の発生能に与える影響とその機序を検討した。遊離AGEsの指標、ならびに炎症性サイトカインinterleukin(IL)-6, IL-8濃度は形態不良胚へと発生した卵子の卵胞液中で形態良好胚に発生した卵子に比し、有意に高値であった。またAGEsは顆粒膜細胞において、小胞体ストレス応答因子activating transcription factor(ATF)4の活性化を介して、IL-6, IL-8産生を促進することが明らかとなった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまで加齢による卵巣機能低下には介入の手段がないと考えられてきた。しかし、AGEsの卵巣への蓄積が卵子発生能低下、卵胞局所環境における炎症性サイトカインの上昇と関連するという本研究より得られた知見と、生体内のAGEs蓄積量は生活習慣の改善により改善可能な外因性AGEs量により規定される、ことを考え合わせると、AGEs蓄積を減らす生活習慣(禁煙、高温無加湿により調理された食事摂取を控えるなど)が卵巣機能低下予防に有効である可能性が示唆された。挙児希望前からのプレコンセプションケアの重要性を科学的根拠に基づき示した知見といえる。

自由記述の分野

生殖内分泌学

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公開日: 2021-01-27  

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