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2019 年度 実績報告書

RNAを指標とする生物毒リシン検出法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19H00343
研究機関岡山県警察本部刑事部

研究代表者

居郷 哲央  岡山県警察本部刑事部, 研究員

研究期間 (年度) 2019
キーワードリシン / RNA / リアルタイムPCR
研究実績の概要

生物兵器やバイオテロに利用される可能性が高い植物由来の毒素リシンのmRNAを、逆転写リアルタイムPCR法により検出するため、PCRプライマーの設計、RNA抽出・精製法の検討、増幅産物及び反応特異性の確認を行った。まず、リシンmRNAを検出するためのプライマーペア候補を設計した。リシン遺伝子はイントロン構造を持たないため、精製したRNAにゲノムDNAが混入している場合、設計したRNA増幅用のプライマーペアでDNAも増幅されうる。トウゴマ種子からRNAを抽出・精製した場合、RNA溶液中に微量なDNAが混入しており、DNase処理でも除去が困難であった。RNA抽出・精製法を検討した結果、多糖類除去等を組み合わせることにより、DNAの混入による影響を大幅に低減することができた。
リアルタイムPCRにおける増幅産物を確認するために、アガロースゲル電気泳動及びシークエンス解析を行った。その結果、目的とする増幅サイズであり、シークエンス解析可能であった塩基配列は目的配列と同じであることを確認できた。
また、トウゴマ種子内には、リシンと配列相同性が高いAgglutininのmRNAも存在している。反応特異性を確認するために、リシンmRNAと相同性が高い部位のオリゴを合成し、逆転写リアルタイムPCRを行ったが増幅は確認されなかった。また、トウアズキ、トリカブト、キダチチョウセンアサガオ、イヌサフラン及びギョウジャニンニクといった他の毒性植物の種子、並びにトウゴマと同じトウダイグサ科であるアカメガシワの種子について、リアルタイムPCRを行ったが、目的とする増幅は確認されなかった。
以上の結果から、逆転写リアルタイムPCRにより、リシンmRNAを識別できる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 逆転写リアルタイムPCRによるリシンmRNAの検出2020

    • 著者名/発表者名
      居郷 哲央
    • 学会等名
      日本法医学会
    • 発表場所
      京都市勧業館みやこめっせ(京都府)
    • 年月日
      2020-06-18 – 2020-06-19

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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