OCDは、恐怖症や物質関連性障害、うつ病などに次いで高率とされ、その生涯有病率は2.5%であり、社会的、職業的な機能における障害の程度は他の不安障害と比較しても大きい。OCDの中に極端な汚染恐怖や不潔強迫が伴うケースでは相当数いるが、常軌を逸した洗浄および清掃行為という強迫的常同行為に発展することがあり、患者家族まで清掃などの強迫行為に巻き込まれる場合、悪循環に陥る。嗅覚は人間の行動に関与する重要な感覚の1つであり、汚染感などに影響を与えるため強迫行動との関係を調査することは有意義である。嗅覚とOCDとの関連を研究がまだ数少ないため引き続き研究の必要があると考える。
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