ECT2の機能として、Rhoを活性化し、細胞分裂に関与していることが報告されているが、癌においては、細胞質内でPKCι-Par6α複合体と結合し、Rac1、MAPK経路を活性化させて癌の浸潤、増殖に関与しているとの報告がある。しかしながら、ECT2がPKCι-Par6α複合体と結合した際にリン酸化され、その下流のMAPK経路を活性化することは知られているが、リン酸化ECT2(p-ECT2)自体のリン酸化の程度と臨床病理学的意義との関連は未だに不明であり、本研究ではp-ECT2の臨床病理学的意義を解明する。
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