研究課題/領域番号 |
19H00440
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3210:内科学一般、器官システム内科学、生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
中垣 亜佑美 長崎大学, 先導生命科学研究支援センター, 研究支援推進員
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研究協力者 |
木住野 達也
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研究期間 (年度) |
2019
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キーワード | ドロップレット・デジタルPCR / LNA(Locked Nucleic Acid) TaqManプローブ / アンジェルマン症候群 / Ubc3a |
研究成果の概要 |
C57BL6とPWKマウス間で8個のSNPsを確定し, それぞれLNA(Locked Nucleic Acid)TaqManプローブをデザインした。ddPCR法にて、C57BL6とPWKとの仔(F1)の組織におけるUbe3aの発現を解析した所、成体脳においては父親アレルからの発現は10-14%であり、脊髄では20%であった。一方父親アレルからのみ発現するUbe3aアンチセンス鎖であるUbe3a-ATSはUbe3aの60-70%の発現量であった。またUbe3aの上流にUbe3aの5'-UTRとオーバーラップして、Ube3a-ATSと同じ転写方向に新たな転写産物を同定した。この新たな転写産物は脳以外では両アレルから等しく発現しているが、脳では父親優位に発現していた。Ube3a-ATSはUbe3aの上流にも存在することが示唆されているが、この新規の転写産物は、一部Ube3a-ATSとオーバーラップしていると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の結果は、LNAプローブを用いたddPCR法により、アレル間の発現を絶対量で詳細に解析できる事を示すものである。当手法は遺伝子発現だけでなく、免疫沈降法におけるアレル間の沈降率の比較も可能である。この結果をもとに、アンチセンス核酸治療による治療効果をUbe3a-ATSの絶対的発現量にて評価することが可能となる。今後ヒトにおけるUbe3aとUbe3a-ATSとの発現相関や、アンチセンス核酸治療による遺伝子治療を考える上で重要な基礎データを得ることができた。
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自由記述の分野 |
分子遺伝学
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