研究課題
近年の日本では食生活の欧米化により生活習慣病患者が著しく増加している。この問題を解決するために栄養代謝に関わる遺伝子発現制御の解明が必須である。申請者が所属する研究室では新規の糖・脂質代謝調節転写因子としてCREBHを同定し、その機能を解析している。現在までにCREBHが肝臓で脂質異常症治療薬の標的である転写因子PPARαを活性化すること、肥満・糖尿病の改善に寄与することも明らかにした(Nakagawa Endocrinology 2014)。本研究では生活習慣病になってからCREBHを肝臓で薬剤誘導性に過剰発現できるマウスを作製し、CREBHが病態改善に向かうかを検討するために必要な薬剤誘導性の肝臓特異的Cre発現マウスを作製した。エストロゲンレセター(ER)が内因性エストロゲンに応答しない変異体(ER^<T2>)とCreを融合したCreER^<T2>の上流に肝臓特異的遺伝子アルブミンのプロモーターを結合したcDNAを作成した。このcDNAをマウス受精卵に導入し、Albumin CreER^<T2>Tgマウスを作製した。約100匹のマウスを得て、ジェノタイピングからそのうち約20マウスに目的DNAの挿入を確認した。また、肝臓特異的CreERT2が発現するかをリアルタイムPCRで確認は取れている。実際に目的通りの機能が発揮されるかについては、CREBHfloxマウスと交配しており、順次、検討を進めていく予定である、
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iScience
巻: 23 号: 3
10.1016/j.isci.2020.100930
https://www.u-tsukuba-endocrinology.jp/