研究課題/領域番号 |
19H00480
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3250:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
宮川 良博 奈良県立医科大学, 医学部, 社会人学生
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研究協力者 |
國安 弘基
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研究期間 (年度) |
2019
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キーワード | がん悪液質 / がん性心筋萎縮 / 食事介人 / 中鎖脂肪酸 |
研究成果の概要 |
がん性心筋障害に対する中鎖脂肪酸の抑制効果を、食事介入実験の前段階としてin vitroの実験系で検討した。ラット心筋細胞株をマウス悪液質モデルの腹水で処理したところ、エネルギー代謝障害と酸化ストレスの亢進が見られ、がん性心筋障害と同様の状態が誘導された。これに中鎖脂肪酸を同時処理すると上記の変化が消失した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん患者における心機能障害はがん患者の死因では癌死ついで第2位とされる。その原因としてこれまで化学療法などの心毒性が重視されていたが、がんそのものが心筋障害を惹起することに注目が集まっている。本研究により、がん性心筋萎縮が中鎖脂肪酸による栄養介入により改善されることが示された。中鎖脂肪酸は、がん悪液質に伴うサルコペニアの改善にも有効であることが示されており、がん患者に中鎖脂肪酸を用いた栄養介入を行うことは、心筋障害、骨格筋萎縮の両面で有効であると考えられる。このことは、がん患者における、QOLや治療忍容性の改善をもたらし、がん患者の予後改善に寄与すると期待される。
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自由記述の分野 |
がんリハビリテーション学
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