近年、スマートフォンやタブレットPCの利用増加、教科書の電子化から、ディスプレイ上でわかりやすい書体の必要性が高まり、ユーザビリティ評価の対象が広まっている。知的障害者においては、飛ばし読み、単語・文章の誤認識が見られることが多く、書体のわかりやすさは重要である。本研究では、知的障害者と自閉スペクトラム症(以下, ASD)を重複する人を対象に書体の「わかりやすさ」について印象評価を行い、比較した。結果、知的障害と、知的障害にASDを重複するグループとでは、わかりやすいと思う書体に差があった。また、書体の太さは、「わかりやすさ」の要因になりうることが示唆された。
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