研究課題
基盤研究(A)
対馬藩の資料に関しては、現在の対馬の置かれた状況を考慮しても、良質な歴史史料を公開・発信することが重要である。本研究は史料のデータベース化と史料画像の公開システムを整備し、国際的なデジタルアーカイヴを推進する。またその一方で、日本と朝鮮の間で、両国の交渉を担った藩について政治史的・社会史的分析を行うことにより、藩から江戸幕府の対外関係の特質を明らかにする。日韓外交史研究において、対馬藩に関する良質な歴史史料を公開・発信することが重要な課題であることはいうまでもないが、対馬という日本の枠組みにはまりきらない藩をとりあげることは、幕藩体制下における藩の役割・性格の再検討、さらには近世におけるアジアと近代の関係を問い直すことに結びつくのではないかと期待する。