研究課題
基盤研究(A)
イネ科植物等の表皮細胞に由来するガラス質の微化石であるプラント・オパールから遺伝情報を抽出する技術を用いて、日本の主要な時代と地域のイネの遺伝情報の収集・分析を行う研究である。時間と空間を網羅したイネ情報の蓄積は、考古学や農学そして歴史学等の関連諸学と連携かつ相互に補完させることで、新たな稲作研究史を進展させる。これまでの研究によって裏付けされた遺伝情報抽出技術を用い、弥生から近世までのイネの遺伝情報の把握は学術的に重要な知見を有するものである。本手法の確立はアジア地域へも展開が期待できる。学際的な体制による研究成果は従来の稲作研究では成し得なかった進展をもたらすばかりか、これらの遺伝情報の蓄積は今後の農業等関連分野への波及効果も大きい。