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2021 年度 実績報告書

日本列島における製塩技術史の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19H00545
研究機関明治大学

研究代表者

阿部 芳郎  明治大学, 文学部, 専任教授 (10221730)

研究分担者 樋泉 岳二  明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (20237035)
高橋 満  明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (20726468)
黒住 耐二  千葉県立中央博物館, その他部局等, 研究員(移行) (80250140)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード土器製塩 / 縄文時代 / 古代 / 微小生物分析 / 実験考古学
研究実績の概要

前年度に引き続き、東日本各地の貝塚遺跡や製塩遺跡の堆積物を採取し、分析を進める予定であったが、新型コロナ感染拡大の影響もあり、サンプルの採取を予定通りには実施することができなかった。また土器付着物の分析も同様の理由から当初の分析計画が大きく変更されることになった。
しかし屋外での製塩実験において、藻灰に予め海水を濃縮させて作成した灰を用いて実施した再結晶化実験を実施することができ、仮説に矛盾のない結果を得ることができた。
また、古代の海浜部製塩遺跡と内陸部の都城遺跡の製塩土器の微化石の分析を通じて、縄文時代の製塩遺跡の堆積物の微化石分析との比較が可能になった。その結果、両者に類似点が確認でき、日本の製塩技術史がきわめて長期間にわたり、同一の伝統性を保持していたことが類推できた。
今後は土器製塩において結晶する塩分を多量化させる技術の再現実験や塩田における製塩痕跡の検出を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナ感染拡大による行動規制のため、各地での分析試料の採取が予定の計画通りにはできなかったため。また同様の理由から屋外での実験も制約を被ったため、塩田の再現実験や堆積物中の微化石の分析も制限された。

今後の研究の推進方策

多くの遅延要因が新型コロナ感染拡大による行動制限であるため状況が改善すれば屋外での資料調査・堆積物の分析は可能になると思われる。また感染者の急増による行動制限が生じることがあれば、既出資料の追加分析をおこない、製塩行為の検出率を高める分析や屋内での加熱器を利用した塩分結晶化実験を実施し、生成物の分析をおこなうことによって成果を代替えすることも可能である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 石川県珠洲市宇治町役場前遺跡における古代土器製塩の研究2021

    • 著者名/発表者名
      阿部芳郎 久田正弘
    • 雑誌名

      石川県埋蔵文化財情報

      巻: 第45号 ページ: 39-48

  • [雑誌論文] 製塩土器と製塩行為2021

    • 著者名/発表者名
      阿部芳郎
    • 雑誌名

      季刊 考古学

      巻: 155 ページ: 80-83

  • [雑誌論文] 縄文土器と社会2021

    • 著者名/発表者名
      阿部芳郎
    • 雑誌名

      季刊考古学

      巻: 155 ページ: 14-19

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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