研究課題/領域番号 |
19H00546
|
研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
小澤 実 立教大学, 文学部, 教授 (90467259)
|
研究分担者 |
鶴島 博和 熊本大学, 大学院教育学研究科, 名誉教授 (20188642)
村田 光司 名古屋大学, 高等研究院(文), 特任助教 (20793558)
四日市 康博 立教大学, 文学部, 准教授 (40404082)
松本 涼 福井県立大学, 学術教養センター, 講師 (40733150)
宮野 裕 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 教授 (50312327)
橋本 雄 北海道大学, 文学研究院, 准教授 (50416559)
藤井 真生 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (70531755)
佐藤 公美 甲南大学, 文学部, 教授 (80644278)
菊地 重仁 青山学院大学, 文学部, 准教授 (80712562)
長谷川 敬 慶應義塾大学, 文学部(三田), 助教 (90781055)
諫早 庸一 北海道大学, スラブ・ユーラシア研究センター, 助教 (90831397)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | グローバルヒストリー / 中世 / ユーラシア / 海域 / 船舶 / 島嶼 / ヴァイキング / 環境史 |
研究実績の概要 |
本年度代表者は、課題に関わる報告を英語と日本語で複数回行った。ストックホルム大学で開催された国際シンポジウムGlobal Northでの報告「Ship as Warriors’ Community for a Maritime Networking Society in the Late Viking Age」においては海域を基盤としたヴァイキング社会における船舶の役割を、西洋史研究会大会での報告「Making of a Maritime "Empire" in the Networking Scandinavian World: Trading Centres, Ships, and the Danish Jelling Dynasty」では交易地で結ばれた北ヨーロッパ空間におけるヴァイキング国家の生成過程を論じた。分担者らもそれぞれの課題についての研究を進めた。 課題に関わる国際共同研究と組織化を進めるために研究者招聘と国際会議を行なった。9月はMarek Jankowiak(University of Oxford)とRory Naismith(University of Cambridge)を、10月はVivien Prigent(CNRS)を、11月はJohannes Preiser-Kapeller(Austrian Academy of Sciences)とEkaterini Mitsiou(University of Goettingen)を招聘し、ユーラシア西部における海域・河川・島嶼の機能について講演ならびに研究代表者・分担者らも報告する国際会議において議論を行なった。 以上の成果を踏まえて、代表者・分担者・協力者は論文執筆を行なった。代表者は、中世グローバルヒストリーの現状を共有するために『史苑』80巻上で研究史をまとめた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
集中して海外研究者を招聘し講演ならびに国際シンポジウムを開催することができたことで、前倒しで本研究を進めるにあたっての国際ネットワークを構築することができたため。
|
今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルスの蔓延により、中世海域論を国際的に認知させることを目的とした、第70回日本西洋史学会大会でのシンポジウム「Maritime Networks, Islands, and Political Powers in Medieval Northern Europe」(5月予定)、オックスフォードで予定されていた中世グローバルヒストリーに関する国際会議「Medieval Zomias 2」(7月予定)、同月リーズで予定されていたInternational Medieval Congresでの2つのセッション「Bordering the Islands, I: Maritime Networks, Economic Spaces, and Political Powers in the Middle Ages」(7月予定)は、科研代表者・分担者・協力者を含む報告者の選定やレジュメの提出全て準備が終了していたにもかかわらず一旦中止となった。 その後の調整の結果、オランダとロシアから研究者を招聘しての日本西洋史学会のシンポジウムは12月に開催されることに(状況が許さない場合はウェブで)、また研究代表者が責任者の一人をつとめるオックスフォードでの国際会議「Medieval Zomias 2」は7月にZoomを用いて開催されることになった。またオックスフォードの研究協力者や中国・韓国の研究者と調整し「Medieval Zomias 2」と関連した日本でのシンポジウムを3月に予定している。またリーズでのセッションは2022年度に持ち越されることになった。加えて10月には、大西洋の専門家をポルトガルより招聘し、検討対象地域を広げることを予定している。 以上の報告については順次投稿論文や論集にまとめることを進める。
|