• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実績報告書

シグナル物質の作用機序とラッカーゼの構造解析による高品質漆生成技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19H00551
研究機関国立研究開発法人森林研究・整備機構

研究代表者

田端 雅進  国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究専門員 (40353768)

研究分担者 渡辺 敦史  九州大学, 農学研究院, 教授 (10360471)
福田 健二  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (30208954)
井城 泰一  国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所 林木育種センター, 主任研究員 等 (40370845)
本多 貴之  明治大学, 理工学部, 専任准教授 (40409462)
小谷 二郎  石川県農林総合研究センター(林業試験場), 石川県農林総合研究センター(林業試験場), 研究員(移行) (40450811)
黒田 克史  国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (90399379)
中村 雅哉  国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究専門員 (50353793)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードウルシ / 漆ラッカーゼ / シグナル物質
研究実績の概要

ウルシ幹部位で発現するラッカーゼ遺伝子の単離を行い、プライマーを設計して各遺伝子の6・8・10月での遺伝子の発現動態を調査した。その結果、すべての遺伝子で6月の発現が最も高いことを明らかにした。さらに、末漆の粗酵素の陽イオン交換クロマトグラフィーによる分画を行った結果、5画分に分離することができ、3画分にラッカーゼ活性が存在することを明らかにした。そのうち、2画分は青色を示し、この画分を分光分析に供したところ660nmに吸収を示した。この結果から、2画分はType II Cuを活性中心に有する銅タンパク質であることを明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度はウルシ幹部位で発現するラッカーゼ遺伝子の単離を行い、プライマーを設計して各遺伝子の6・8・10月での遺伝子の発現動態を調査した結果、すべての遺伝子で6月の発現が最も高いことを明らかにした。さらに、末漆の粗酵素の陽イオン交換クロマトグラフィーによる分画を行った結果、5画分に分離することができ、3画分にラッカーゼ活性が存在することを明らかにした。そのうち、2画分は青色を示し、この画分を分光分析に供したところ660nmに吸収を示した。この結果から、2画分はType II Cuを活性中心に有する銅タンパク質であることを明らかにした。以上の結果は当初の目的を達成しており、おおむね順調に進展していると考えた。

今後の研究の推進方策

樹木の成長に伴う樹皮発達過程を解析し、漆滲出量との関係を明らかにする。新たに明らかになったラッカーゼ遺伝子と考えられる23遺伝子の全長配列を決定する。また、精製されたラッカーゼ画分の酵素タンパク質を生化学的に解析し、その特徴を解明する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] 国産漆の増産を目指した取り組み-日本の伝統文化を継承するために-2021

    • 著者名/発表者名
      田端雅進
    • 雑誌名

      森林科学

      巻: 93 ページ: 1-2

  • [雑誌論文] 漆増産のためのウルシ植栽適地2021

    • 著者名/発表者名
      小野賢二、田端雅進
    • 雑誌名

      森林科学

      巻: 93 ページ: 7-10

  • [雑誌論文] ウルシの萌芽性を活かしたウルシ林の造成2021

    • 著者名/発表者名
      田端雅進
    • 雑誌名

      森林科学

      巻: 93 ページ: 11-13

  • [雑誌論文] 日本の漆文化を継承するために国産漆の持続的生産を目指して2021

    • 著者名/発表者名
      田端雅進
    • 雑誌名

      JATAFFジャーナル

      巻: 9 ページ: 30-34

  • [雑誌論文] 国産漆の増産に向けてウルシ林の造成を考える2021

    • 著者名/発表者名
      田端雅進
    • 雑誌名

      生物資源

      巻: 15 ページ: 2-11

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi